こめかみが痛い…慢性頭痛の原因と対処法を解説
慢性頭痛のタイプと原因
緊張型頭痛
緊張型頭痛は最も一般的な頭痛で、頭全体が締め付けられるような鈍い痛みを伴います。このタイプの頭痛は多くの場合、環境の変化等による精神的なストレスや姿勢が悪い状態が長時間続くことによる身体的なストレスによって引き起こされると言われています。
こうしたストレスが肩や首の筋肉の緊張を緊張させることで、血流の減少や神経への圧迫を引き起こし、頭痛を誘発します。
片頭痛
片頭痛は、頭の片側に脈打つような強い痛みが生じることが特徴です。この痛みは、数時間から、長くて数日間続くことがあります。片頭痛は、光や音に対して敏感になったり、吐き気を伴ったりすることが多いと言われています。
片頭痛の原因は一部解明されていませんが、遺伝的要因や神経伝達物質の異常が関与していると考えられています。また、ホルモンバランスの変化、ストレス、睡眠不足なども片頭痛を誘発することがあります。
群発頭痛
群発頭痛は、非常に激しい痛みが目の周りやこめかみに集中し、一定の期間に集中して発生することが特徴です。これらの頭痛は通常、数週間から数ヶ月の間に毎日発生し、その後、症状が数ヶ月から数年間現れないこともあると言われています。
群発頭痛の正確な原因は不明ですが、脳内の視床下部の異常が関与しているとも言われています。視床下部とは、体温調節やストレス応答、摂食行動、睡眠などに関わる組織のことです。また、アルコールや特定の薬が頭痛を誘発することがあります。
こめかみの痛みとストレスの関係
前述したように、こめかみの痛みはストレスに起因していると考えられます。ここで詳しく説明すると、まず精神的ストレスは、仕事や家庭、社会的なプレッシャーから生じる心理的な負担を指します。緊張、不安、抑うつなどの感情的な症状が含まれ、これらの状態が長期間続くと、体内のストレスホルモン(コルチゾールなど)が増加し、頭痛を引き起こすことがあります。
一方、身体的ストレスは、過度な運動や不良姿勢、睡眠不足などから生じる肉体的な負担を指します。これにより、筋肉の緊張や血流の悪化が起こり、頭痛を誘発することがあります。
こめかみの痛みを和らげる方法
自宅でできる対処法
こめかみの痛みを和らげるためには、安静を保つことです。それにより痛みが緩和することがあります。また、冷湿布や温湿布をこめかみに当てることも効果的です。冷湿布は炎症を抑え、温湿布は血行を良くして筋肉の緊張を和らげます。
さらに、十分な水分補給も大切です。脱水状態になると、頭痛が悪化することがあるため、適切な水分補給を心がけましょう。カフェインやアルコールの摂取を控えましょう。また、規則正しい睡眠も重要です。睡眠不足は頭痛の一因となるため、毎日一定の時間に就寝・起床する習慣をつけましょう。
ストレッチやマッサージについて
こめかみの痛みには、首や肩のストレッチが有効です。例えば、軽く首を回したり、肩甲骨を動かす運動は、筋肉の緊張をほぐします。これらの運動を日常生活に取り入れることで、頭痛の予防にもつながります。ストレッチは無理なく行い、痛みがひどくならないように注意しましょう。
マッサージも効果的な方法の一つです。こめかみや首の付け根を軽く指圧することで、血行を良くし、筋肉の緊張を和らげます。ただし、強すぎるマッサージは逆効果になることがあるため、適度な力加減で行うことが重要です。定期的なマッサージを取り入れることで、頭痛の頻度を減らすことができるでしょう。
市販薬の使い方と注意点
市販の頭痛薬は、こめかみの痛みを一時的に緩和するのに役立ちます。使用する際は用法と用量を守りましょう。特に、長期間の使用は避けて下さい。
また、他の薬との併用についても注意が必要です。頭痛が頻繁に発生する場合や、薬を飲んでも改善しない場合は、専門医へ相談しましょう。
何科の専門医に相談すればいい?
慢性頭痛の場合、まずは内科や神経内科を受診することをお勧めします。診察内容によっては耳鼻科や眼科、精神科の受診も検討してみてください。例えば、鼻や耳の疾患が頭痛を引き起こしている場合は耳鼻科、眼精疲労が原因であれば眼科、ストレスや精神的な問題が関与している場合は精神科を受診しましょう。
それぞれの専門医が異なるアプローチで診断と治療を行いますが、初めての受診時には問診と基本的な身体検査が行われます。その後、必要に応じて他の専門医への紹介が行われることもあります。
診察や検査の流れ
診察では、まず問診で症状や既往歴を詳しく聞かれます。頭痛の頻度、強度、発生状況、関連する症状(吐き気、視覚障害など)について具体的に伝えましょう。
必要に応じて、画像診断(CTやMRI)や血液検査が行われることがあります。頭痛の原因を特定し、適切な治療方針が立てられます。また、日常生活の習慣やストレスのレベルについても尋ねられることがあります。診断結果に基づいて、薬物療法、理学療法、生活習慣の改善など、個別に適切な治療法を提案してくれるでしょう。
まとめ
こめかみの痛みは、さまざまな原因によって引き起こされます。自宅での対処法や専門医の診察を受けることで、早期的な改善が見込めるでしょう。自己診断で受診を後回しにせず、必ず医師の治療を受けてください。