男性の体脂肪率の適正値は?測定方法と改善策

目次

男性の体脂肪率について

男性の体脂肪率は、健康管理において重要な指標の一つです。体脂肪率は、体重に占める脂肪の割合を示す値で、男女で基準値が異なります。

男性の体脂肪率を理解し、適正な範囲に維持することが、健康的な生活を送るために欠かせません。

体脂肪率の定義と重要性

体脂肪率とは、体重に占める脂肪の割合を示す値です。体脂肪には、皮下脂肪と内臓脂肪があり、過剰な体脂肪は肥満につながります。

肥満は、生活習慣病のリスクを高めるため、体脂肪率を適正な範囲に維持することが重要です。また体脂肪率は、自分の健康状態を反映する指標としても役立ちます。

男女差がある理由

男性と女性では、体脂肪率の基準値が異なります。一般的に、男性は女性よりも体脂肪率が低い傾向にあります。この男女差は、ホルモンバランスや体組成の違いによるものです。

男性は、テストステロンの影響で筋肉量が多く、基礎代謝が高い傾向にあります。一方、女性は、エストロゲンの影響で皮下脂肪が付きやすく、体脂肪率が高くなりやすいと言えるでしょう。

男性の年代別体脂肪率の平均と適正値

男性の体脂肪率は、年代によって変化します。年代別の平均値と適正値を知ることで、自分の体脂肪率が適正な範囲にあるかを判断できます。体脂肪率の計算方法や測定方法を理解し、定期的にチェックすることが大切です。

以下の表では、年代で区分した男性の理想的な体脂肪率の目安です。

年代 マイナス標準値 プラス標準値
18~39才(20代・30代) 11~16% 17~21%
40~59才(40代・50代) 12~17% 18~22%
60代 14~19% 20~24%

(出展:タニタ、体組成計の測定項目の見かたについて

体脂肪率は、「プラス標準値」と「マイナス標準値」の範囲内であれば、特に問題はないとされています。

体脂肪率の計算方法・測り方

体脂肪率は、体重と体脂肪量から計算します。体脂肪量は、体組成計や皮下脂肪厚測定器、水中体重秤などで測定できます。最も手軽な方法は、体組成計を使う方法です。体組成計は、電気抵抗値から体脂肪率を推定します。正確な測定のためには、適切な条件下で測定することが重要です。

体脂肪率は、以下の計算方法で導き出すことができます。

体脂肪率(%)=体脂肪の重さ(kg)÷体重(kg)×100

体脂肪のBMIは別物

体脂肪率とBMI(Body Mass Index)は、ともに肥満度を示す指標ですが、別物です。BMIは、体重と身長から算出する指数で、体脂肪率とは異なります。

BMIは、筋肉量が多い人でも高くなる可能性があるため、体脂肪率と合わせて評価することが大切です。体脂肪率は、体組成を直接反映するため、より正確な肥満度の指標と言えるでしょう。

体脂肪率が測れないという場合、BMIを計算するという方法もあります。BMIは国際的に用いられている体格指数で、身長と体重をもとに以下の計算式で算出できます。

BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

WHO(世界保健機構)では、BMIが30以上で肥満と定義していますが、国ごとに判定基準が違います。

日本人は、以下のBMI値で肥満度が判定されています。

BMI 判定
18.5未満 低体重(痩せ)
18.5以上25未満 普通体重(標準)
25以上30未満 肥満(1度)
30以上35未満 肥満(2度)
35以上40未満 肥満(3度)
40以上 肥満(4度)

(出展:厚生労働省e-ヘルスネット、肥満と健康

BMIは性別関係なく以上の数値で判定され、最も病気になりにくいのはBMIが22の体型だと言われています。

男性の体脂肪率が高くなる原因

男性の体脂肪率が高くなる原因は、様々な要因が関係します。加齢による基礎代謝の低下や運動不足による筋肉量の減少、食生活の乱れによるエネルギー過剰摂取などが主な原因として挙げられます。

加齢による基礎代謝の低下

加齢に伴い、基礎代謝が低下することが、体脂肪率増加の一因です。基礎代謝は、安静時のエネルギー消費量を示し、筋肉量と関係します。

加齢によって筋肉量が減少すると、基礎代謝が低下し、エネルギー消費量が減ります。同じ食事量でも、体脂肪が蓄積されやすくなるのです。

運動不足と筋肉量の減少

運動不足も、体脂肪率増加の原因の一つです。運動不足によって筋肉量が減少し、基礎代謝が低下します。

また、運動不足はエネルギー消費量を減らすため、エネルギー過剰状態を招きやすくなります。定期的な運動は、筋肉量の維持・増加と体脂肪率の管理に役立ちます。

食生活の乱れとエネルギー過剰摂取

食生活の乱れも、体脂肪率増加の原因となります。過剰なエネルギー摂取や偏った食事バランスは、体脂肪の蓄積を促進します。

特に脂肪や糖分の過剰摂取は要注意です。また、間食やアルコールの摂り過ぎにも注意が必要です。バランスの良い食事と適正なエネルギー摂取が、体脂肪率管理の鍵と言えるでしょう。

体脂肪率を適正値に改善する方法

体脂肪率が高い場合は、適正な範囲に改善することが大切です。効果的な有酸素運動の実践や筋力トレーニングによる筋肉量のアップ、バランスの良い食事と適正カロリーの摂取、良質な睡眠の確保などが、体脂肪率改善に役立ちます。

効果的な有酸素運動の実践

有酸素運動は、体脂肪燃焼に効果的です。ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリングなど、自分に合った運動を選びましょう。運動強度は、中等度から高めが適しています。

1回15〜30分、1日1万歩の実践を目安に、継続することが大切です。有酸素運動は、エネルギー消費量を増やし、体脂肪率の改善に役立ちます。

参照:糖尿病の運動のはなし(糖尿病情報センター)

筋力トレーニングで筋肉量アップ

筋力トレーニングは、筋肉量を増やし、基礎代謝を高める効果があります。ウエイトトレーニングや自重トレーニングなどで、全身の主要な筋肉を鍛えましょう。

週に2~3回が目安です。筋肉量が増えると、安静時のエネルギー消費量が増加し、体脂肪率の改善につながります。

参照:筋力トレーニングについて(厚生労働省)

バランスの良い食事と適正カロリー摂取

体脂肪率の改善には、バランスの良い食事と適正なカロリー摂取が欠かせません。主食、主菜、副菜を組み合わせ、多様な食品を摂ることが大切です。

また適正なカロリー摂取量を知り、エネルギー過剰にならないよう注意しましょう。食事のタイミングや間食にも気を付け、カロリーコントロールを行いましょう。

良質な睡眠の確保

良質な睡眠は、体脂肪率の管理に役立ちます。睡眠不足は、ホルモンバランスを乱し、食欲を増進させる可能性があります。

また、成長ホルモンの分泌を妨げ、筋肉量の維持・増加を阻害する恐れもあります。十分な睡眠時間を確保し、良質な睡眠を取ることが、体脂肪率改善の一助となるでしょう。

適正な体脂肪率を維持するメリット

適正な体脂肪率を維持することは、様々なメリットをもたらします。生活習慣病のリスク低下や身体機能の向上、健康寿命の延伸、自己肯定感とモチベーションの向上などが期待できます。

生活習慣病のリスク低下

適正な体脂肪率は、生活習慣病のリスクを低下させます。肥満は、糖尿病や脂質異常症、高血圧、心疾患などの生活習慣病と関連があります。

体脂肪率を適正な範囲に維持することで、これらの疾患のリスクを下げることができます。また適正な体脂肪率は、がんのリスク低下にもつながる可能性があります。

身体機能の向上と健康寿命の延伸

適正な体脂肪率は、身体機能の向上と健康寿命の延伸に寄与します。過剰な体脂肪は、身体機能の低下を招く恐れがあります。適正な体脂肪率を維持することで、筋力や持久力、柔軟性などの身体機能を高い状態に保てます。

また健康上の問題が少なく、活動的な生活を送れるため、健康寿命の延伸にもつながります。

まとめ

男性の体脂肪率は、健康管理において重要な指標です。男性の体脂肪率は、年代によって変化し、適正な範囲に維持することが大切です。体脂肪率が高くなる原因は、加齢による基礎代謝の低下や運動不足、食生活の乱れなどが関係します。

体脂肪率を適正値に改善するには、有酸素運動や筋力トレーニング、バランスの良い食事、良質な睡眠が有効です。適正な体脂肪率を維持することで、生活習慣病のリスク低下や身体機能の向上、自己肯定感の向上などのメリットが期待できます。

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